高校「非常勤講師」の就活はどうやる?求人探しから模擬授業・面接突破のコツ

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はじめに:1年契約のリアル!高校非常勤講師の「契約更新」と「クビ」の境界線

指さす女教師

高校の非常勤講師は、基本的に「1年更新」の単年度契約です。

毎年のように次年度の契約が確定していないため、秋が終わり冬の足音が近づく季節になると、

「来年もこの学校で継続して授業を受け持たせてもらえるだろうか…」

と、多くの非常勤講師が胃を痛めながらソワソワし始めるのがリアルな現状です。

特に、私が担当している「情報科」という教科は、高校3年間のカリキュラムのうち「高1で1年間・2単位のみ履修」といった形態をとる学校が非常に多いのが特徴です。

そのため、学校側の校務編成や時間割の都合で「今年度は高1だったけれど、来年度は情報の授業を高2で実施することにしよう」といったカリキュラム変更が起きるだけで、担当するコマ数がゼロになり、あっさりと契約継続が見送りになる(いわゆるクビや契約満期)ことがあります。

また、私立高校(私学)の場合は、その年の入学者数によってクラス数が大きく変動します。

入学者数が減ってクラス数が少なくなれば、それに連動して全体の授業コマ数も減るため、真っ先にシワ寄せを受けるのが非常勤講師です。

このように、「非常勤講師は学校の都合によって調整弁とされやすく、いつ契約が終わってもおかしくない立場である」ということは、常に念頭に置いておかねばなりません。

人によってはこれを「雇用リスク」と捉えて不安に感じると思いますが、私にとっては、そうしたリスクを重々承知の上で、それ以上に「自分のライフスタイルに合わせた勤務ができる、授業に集中できる」といった大きなメリットを感じるからこそ、非常勤講師という働き方を長く愛し、選び続けているのですが…。

とはいえ、いざ契約終了となった場合に備えて、就職活動(お仕事探し)の心の準備は常に早めにしておく必要があります。

私がこれまでお世話になってきた複数の高校では、毎年おおむね11月中に「次年度の契約更新に関する1回目の打診(意向調査)」が行われました。

学校側も次年度の時間割を想定した上で打診してくれますが、先述のようなカリキュラム編成の変更がある場合は、この打診のタイミングで「大変申し訳ないのですが、来期は継続が難しそうです」と正式に告げられます。

そうなると、すぐに「他校での非常勤講師の新規募集」を自力で探し始めなければなりません。

「早めに打診してくれれば早く仕事を探せるのに…」と思われるかもしれませんが、教育業界の特性上、他校の求人募集もそんなに早期から一斉に出回るわけではありません。

どの学校も、同じ11月〜12月頃の同じタイミングで「来期の教員構成とコマ数の想定」をスタートさせるため、全体の動きが本格化するのはどうしても冬場になってしまいます。

私のこれまでの経験から言うと、教員求人が出始めるのは早くて11月頃からですが、12月以降〜年明けにかけて一気に求人案件が活発化し、ピークを迎えるという印象を持っています。

新年度の4月ギリギリまで就業先が決まらないのは非常に不安ですので、できれば年内にサクッと決めて精神的に落ち着きたいところですが、年内に内定を得られる可能性は今のところ五分五分といったところです。

年を越して2月頃まで次の学校が決まらないこともあれば、逆に11月中に早々と決定することもあります。

また、私の知人の非常勤講師の中には、「前任者の急な退職などにより、3月末の本当にギリギリのタイミングで採用が決まった!」という、ザラにあるようなスリリングなエピソードも少なくありません。

(※ちなみに、教育実習から非常勤講師としてデビューするまでのリアルな流れは、[こちらの教育実習リアル体験記の記事](https://goodteacher1.com/dream/dream11/)で詳しく紹介しています!)

教員派遣会社?それとも直応募?高校非常勤講師の求人を探す2つのアプローチ

労働条件

私がこれまでに非常勤講師として複数校の内定を勝ち取ってきた就職活動において、求人情報を集めるルートは大きく分けて「2つのパターン」があります。

アプローチ①:教員専門の「派遣・紹介会社」に登録する

教員派遣というのは、その名の通り、私立学校や各種教育機関への教員派遣・紹介を専門に行っているエージェント会社です。

派遣会社から提案される学校の求人案件は、基本的に学校が提示している就業条件(給与や勤務日数など)がベースになるため、どの派遣会社に登録していても同じ条件で紹介されることが一般的です。

しかし、派遣会社によって「学校から求人を依頼されるタイミング」や「エージェントとしての動きの速さ」が異なるため、好条件の人気案件を見逃さないためには、複数の会社に登録して常にアンテナを高く張っておく必要があります。

実績や信頼関係が構築できている派遣会社のコーディネーターであれば、新規求人が出た瞬間に「ひまわり先生にぴったりの情報の案件が入りました!」と個別で直接電話やメールをくださるので、非常に心強いです。

特に、優秀なエージェント担当者であれば、学校側の採用担当者(教科主任や管理職)に対して、「この先生は情報のプログラミング指導力が素晴らしいですよ!」と、履歴書以上の熱量で自分の強みを強力にプッシュして売り込んでくれることもあります。

また、派遣会社は対象の学校の内部事情(職場の人間関係、ICT環境の整備状況、前任者の退職理由など)を熟知している場合が多く、求人票の文字情報だけでは読み取れない「現場の詳細な生の情報」を事前に詳しく提供してくれるのが大きな強みです。

これによって、「この学校は自分に合いそうか」「授業に集中できる環境か」の判断がしやすくなるため、情報は多ければ多いほど間違いなく有利になります。

なお、派遣会社からの紹介であっても、派遣雇用(派遣社員としての勤務)ではなく、紹介によって「学校と直接雇用契約(有期契約)」を結ぶケースも数多くあります。

この場合、派遣会社はあくまでマッチングの橋渡し役となり、採用決定後の雇用契約や給与のやり取りなどは全て学校と直接行います。

私自身も、派遣会社から紹介を受けて最終的に学校の直接雇用として勤務しているパターンが圧倒的に多いです。

一方で、同じ派遣会社から「派遣社員(派遣会社の雇用)」として同じ普通教室の教壇に立っている非常勤講師の先生もいらっしゃいます。

その先生から聞いた話で非常に驚いたのは、派遣会社雇用の場合、勤務曜日や時間がガチガチに固定されているため、

定期試験などで授業がなく、試験監督が午前中で全て終わった日であっても、本来の契約勤務時間(夕方など)まで職員室で待機し続けなければならない

という、少し融通の利かない実態があるようでした。

「せっかく午前中に仕事が終わったのに、退勤できないなんて…」と、直接雇用の身からするとなかなか大変だなと感じたものです。

アプローチ②:WEBの求人サイトで自主的に探す

自分で直接応募を行いたい場合は、教員・私立学校専門の各種WEBサイトを活用するのが最も王道です。

以下は、私が長年求人を調べる際にフル活用してきた、実績のあるおすすめのサイト一覧です。

#### 💻 教員紹介・派遣会社サイト

教育業界に特化した非常に手厚いエージェントサービスです。

全国の私学求人を幅広く網羅している大手の代表格です。

私立学校からの信頼が非常に厚いマッチングサービスです。

教員派遣の他、塾講師や個別指導の案件も豊富なエージェントです。

専門性の高い講師紹介に強みを持つ紹介サービスです。

#### 🌐 自主検索用・WEB求人サイト

全国の私立学校の公募情報が集結する、私学就活の「聖地」とも言えるサイトです。求人を募集している各学校のホームページURLが直接リンクされているため、応募条件と一緒にその学校の「教育方針」「部活動」「年間行事」「カリキュラム」を深く読み解くことができます。

都道府県別、教科別、雇用形態(専任・常勤・非常勤)で細かく絞り込み検索ができる、非常に使い勝手の良い求人ポータルサイトです。

【実戦対策】教員採用の鬼門!書類選考から模擬授業・面接を突破するコツ

模擬授業をする女教師

気になる学校の求人を見つけたら、まずは最初の関門である「書類選考」に応募します。

ここで絶対に注意してほしいのが、応募を検討し始めたら「即行動」で必要書類を手元に揃えておくことです。

私立学校の公募応募には、自筆の履歴書だけでなく、大学の「卒業証明書」「成績証明書」、さらに「教員免許状のコピー(または更新講習修了証明書)」の同封が必須となるケースが非常に多いです。

大学から各種証明書を取り寄せるには、窓口での発行や郵送による手続きで数日から、場合によっては数週間近く時間がかかることもあります。

「良い求人を見つけたのに、証明書の発行が締め切りに間に合わなくて応募を断念した…」という悲しい失敗を防ぐためにも、就活シーズンが始まる前の段階で、予備の証明書を複数枚手元に準備しておく下準備が何よりも大切です。

(※なお、派遣会社からの紹介ルートであれば、これらの公的書類の提出が「採用決定後の事後提出」で許されることも多く、急な就活時には大きなメリットとなります。)

無事に書類選考を突破し、次の「本選考」へ進むことになると、学校側で以下のようなスキル試験が実施されます。

1. 筆記試験(専門教科・一般常識・小論文)

学科試験は、基礎的な一般常識問題に加え、自身の担当教科の知識を問う専門試験が課されることがほとんどです。

また、学校によってはその場でテーマを提示されて書かされる「小論文」が試験内容に含まれる場合もあります。小論文の有無はあらかじめ求人の「採用要件」に明記されていることが多いですので、文章力に強い苦手意識がある場合は、最初から小論文がない学校に狙いを絞って応募するのも一つの戦略です。

2. 模擬授業(20分程度のミニ授業)

多くの学校で、書類選考や筆記試験と同日、または別日程で「模擬授業」の実施が課されます。

複数回にわたって試験を受けるために何度も学校へ足を運ぶのはそれなりに骨が折れますが、ここが情報のプロとしての指導力を見せる最大の勝負所です。

模擬授業のお題や単元は、試験日の約1週間前に事前にメール等で通知されるケースがほとんどです。

持ち時間は20分程度に設定されていることが多く、さすがに実際の授業と同じ50分丸ごと一人で喋らせるような模擬試験はありません。

しかし、学校から「この教科書の中の、この単元を使って20分の授業をしてください」と指定された際、「50分の本番授業のどのパートを切り取って、20分で綺麗にまとめて生徒の心を掴むか」という授業デザインの構成力はかなり厳しく見られます。

以前私が受けたある私立高校の模擬授業では、

「情報の授業における、Pythonを用いたプログラミング基礎の導入部分を20分で展開してください」

という、非常にタイムリーかつ実践的なお題が出されました。

プログラミングの模擬授業では、学校によってPC教室の環境(OSやインストールされているソフト、タブレットの有無)が全く異なるため、実際のPC画面を操作させる実習型の構成は避け、黒板やプロジェクターを活用して「プログラミングの本質的な面白さやアルゴリズムの考え方を、身近な例え話で生徒に直感的に理解させる導入アプローチ」に特化して構成を練り上げました。

(※実際の高校のプログラミング授業における生徒のモチベーションを高める指導案の作り方は、[こちらのプログラミング指導法3つのコツの記事](https://goodteacher1.com/happy/happy3/)で熱く語っています!)

模擬授業の本番では、情報の教科主任や教頭先生、時には校長先生といった管理職の方々が「生徒役」として机に並んで着席しています。その大人たちを相手に、時に優しく質問を投げかけたり、笑顔でアイコンタクトを送りながら、「教員役と生徒の一人二役」を堂々と演じきることが重要です。

授業の制限時間内に収まるよう、内容を盛り込みすぎず、事前に用意したPowerPointのスライドや、見やすく丁寧に作成した授業プリントを駆使して、スムーズな授業展開を堂々とアピールします。緊張で喉がカラカラになりますが、演じきった時の達成感はひとしおです。

3. 管理職面接

模擬授業の終了後、そのまま別室にて「校長・教頭などの管理職との最終面接」が行われます。

この最終面接で、ほぼすべての採用・不採用の合否が決定されます。

管理職面談では、提出した履歴書の経歴(特に前職の退職理由や、経歴のブランクなど)について非常に細かく質問されることを想定して臨むべきです。

質問に対しては、どの学校に対しても「自分はどういう信念を持って教壇に立っているのか」「もし採用されたら、この学校の生徒たちにどんな素晴らしい授業を届けたいか」を、熱意と自信を持ってハキハキとアピールすることが何よりも大切になります。

たとえ一見するとマイナスや不利に見えるような経歴や挫折があったとしても、そこから何を学び、それが現在の教員としての情熱にどう活かされているかを、自分の言葉で自信を持って真っ直ぐに説明できれば、面接官の心に必ず響きます。

私も常にその姿勢を徹底し、面接の場で堂々と自分の強みを語ることで、いくつもの私学の採用通知を勝ち取ってきました。

(※授業中、個性の強い生徒たちをスマートに指導する現役講師としての注意基準については、[こちらの生徒指導と怒る基準の記事](https://goodteacher1.com/lesson/lesson5/)にその信念をまとめています。)

まとめ:変化を味方に!非常勤講師だからこそ味わえる教育の楽しさ

高校「情報Ⅰ」の必修化と共通テストへの新設に伴い、全国の高校で情報教育のあり方が見直されている今、実務スキルを持った情報の非常勤講師に対するニーズは、以前にも増して非常に高まっています。

(※共通テスト必須化に伴う授業の変化予想については、[こちらの情報の未来と共通テストの記事](https://goodteacher1.com/informatics/informatics1/)でも解説しています!)

毎年冬が近づくたびに契約更新や新規求人探しにソワソワする1年更新の雇用体系ではありますが、裏を返せば、「毎年新しい学校との素敵な出会いや、多様な生徒たちと出会えるチャンスに満ちている働き方」でもあります。

頼もしい教員派遣サービスやWEB求人サイトを賢く使い分け、成績証明書などの必要書類を事前に完璧に準備しておくこと。

そして模擬授業では、大人の前でも物怖じせず「教壇に立つ楽しさ」を満面の笑顔で表現しきること。

この就活のコツさえしっかり押さえて臨めば、非常勤講師としての次の素晴らしいステージの扉は必ず開かれます。

これから教員を目指す人や、次年度の就活に挑む先生方のチャレンジが、最高の結果に繋がることを心から応援しております!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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