中学生という時期は、子どもから大人へと変化する本当に多感で難しい季節です。誰もが一度は大人に反抗し、親や先生の言葉を素直に受け入れられなくなる「トゲトゲした心」を持つ瞬間があるのではないでしょうか。
こんにちは、ひまわりです。
今でこそ高校の情報科で非常勤講師として教壇に立ち、生徒たちを温かく見守る立場になりましたが、実は私自身も、中学時代は絵に描いたような「反抗期真っ只中」の生意気な生徒でした。
周囲のすべてが信じられず、トゲを尖らせていた私の心を優しく溶かし、現在の「教師」という道へ導いてくれたのは、中学2年生の時の担任であり、驚くほど面倒見の良かった女性教師のN先生でした。今回は、私の人生を大きく変えてくれたN先生との忘れられないエピソードをお話しします。
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① いつも斜に構えていた私と、決して動じなかったN先生の包容力
中学2年生の頃の私は、勉強にも身が入らず、友人関係の些細なこじれからイライラを周囲にぶつける日々を送っていました。授業中は常に頬杖をついて窓の外を眺め、話しかけてくる親や教師に対しては「うるさいな」「関係ないでしょ」と、常に反抗的な態度を取っていました。
多くの大人は、そんな私の態度に対して怒るか、あるいは「問題児」として距離を置くかのどちらかでした。しかし、英語の担当でもあったN先生だけは全く違いました。
- どんなトゲも笑顔で受け止める
- 私がどれだけそっけない態度を取っても、N先生は「ひまわりさん、今日も元気そうだね!」と、毎朝とびきりの笑顔で声をかけ続けてくれました。
- 「腫れ物」扱いをしない
- 他の教師が私と視線を合わせようとしない中で、N先生はまっすぐに私の目を見て、「逃げも隠れもしないよ」という姿勢で関わってくれたのです。

最初は「どうせ点数稼ぎの優しい先生のフリをしているだけ」とひねくれて見ていました。しかし、何週間経っても変わらないN先生の温かい態度に、私のトゲは少しずつその鋭さを失っていきました。
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② 嵐の日の放課後。居残り補習と、そっと手渡された手作りのおにぎり
ある日の英語の定期テストで、私は勉強を完全に放棄した結果、信じられないような低い点数を取ってしまいました。当然のように放課後の居残りを命じられ、私は「面倒くさいな……」と激しい怒りと不満を抱えながら、誰もいない教室でふてくされていました。
外は激しい雨が降り出し、薄暗くなった教室の教壇で、N先生は私の隣の机に椅子を引き、マンツーマンで解き直しを教えてくれました。私の「なんでこんなことしなきゃいけないの」という愚痴に対しても、N先生は「あなたが本当はもっとできる子だって、私が一番よく知っているからだよ」と笑って答えるだけでした。

補習が始まって1時間が過ぎた頃、私のお腹が大きく鳴ってしまいました。恥ずかしさで顔を赤くする私を見て、N先生は自分のバッグから、アルミホイルに包まれた小さなおにぎりを取り出しました。
「これ、先生の夜食用に作ってきたんだけど、ひまわりさんにあげる。お腹が空いてちゃ頭も働かないでしょ?」
それは、少し形が不揃いな、温かみのある手作りのおにぎりでした。
一口食べると、醤油と塩の優しい味が口いっぱいに広がり、涙が溢れそうになるのを必死でこらえました。親以外の大人から、これほど無条件の愛情と面倒見の良さを注がれたことは、当時の私にとって初めての経験でした。
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③ 「勉強ができることだけが、あなたの価値じゃない」という言葉
解き直しが終わった後、薄暗い教室でN先生は私に語りかけてくれました。
当時、優秀な姉と比較され、家庭内でも居場所がないと感じていた私の孤独を見抜いていたかのような言葉でした。
- 比較からの解放
- 「ひまわりさん、人と比べる必要は全くないんだよ。テストの点数だけであなたの価値が決まるわけじゃない。」
- 本質を見る眼差し
- 「あなたは、困っている友達がいると誰よりも早く気づいて手を差し伸べられる。そんな素晴らしい優しさを持っている。私はその優しさを、テストの点数なんかよりずっと誇りに思っているよ。」

その言葉を聞いた瞬間、心の中に澱のように溜まっていた劣等感や孤独感が、スーッと消えていくのを感じました。「この先生は、本当に私のことを見てくれているんだ」と心から確信し、初めて大人の前で声をあげて泣いてしまったことを覚えています。
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まとめ:あの時の温かい手を、今度は私が目の前の生徒たちへ
N先生という「絶対的な味方」ができたことで、私の学校生活は劇的に変わりました。勉強にも意欲的に取り組むようになり、何より自分自身を好きになることができたのです。

今、私は高校で非常勤講師として教壇に立っています。
授業中に斜に構えている生徒や、大人を試すような反抗的な態度を取る生徒に出会うと、いつも思い出すのはあの薄暗い放課後の教室と、N先生の温かいおにぎりです。
反抗的な態度をとる生徒は、実は「助けてほしい」「自分を見てほしい」というSOSを出していることがほとんどです。
私はN先生のように、どんなに生徒がトゲを向けてきても動じることなく、「あなたの味方だよ」という眼差しを持ち続ける教師でありたいと思っています。
皆さんの人生の進路を決めるきっかけとなった、忘れられない恩師との出会いはありますか?
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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