非常勤講師になって良かった!高校教師としてのびのび教鞭を執る魅力とメリット、授業づくりの工夫

バインダーを持つ女教師
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はじめに:SNSで見かける「教師の大変さ」と非常勤講師という選択肢

X(旧Twitter)などのSNSを見ていると、教員の長時間労働や過酷な業務負担に関する「大変エピソード」を本当によく目にします。

もちろん、学校教育の現場で働く以上、非常勤講師にも相応の苦労や責任は伴います。しかし、専任教諭や常勤講師の先生方が抱えている膨大な業務量と比べれば、非常勤講師の精神的・肉体的な負担は比較にならないほど少ないというのが私の率直な実感です。

そもそも非常勤講師という立ち位置は、専任や常勤の先生方だけではカバーしきれない「授業時数」を補足するために雇用されています。そのため、学級担任としての責任や、部活動の顧問といった「授業外の重い責任」を直接背負うことがほとんどありません。

もしあなたが「教師になりたいけれど、過酷な労働環境に不安がある」と悩んでいるなら、非常勤講師としてのびのびと授業に情熱を注ぐ働き方をぜひ検討してほしいと思います。

【授業運営】個人の裁量で楽しい授業づくりができる!

これまで私は複数の高校で非常勤講師を務めてきましたが、どの学校でも非常勤講師に対する基本的なスタンスは共通しています。それは、「授業の運営は基本的にお任せします」というものです。

教育

もちろん、授業の指導案作成や定期試験の問題作成などは発生しますが、勤務時間を大幅に超えるような無理な指示や制限を受けることはありません。

複数クラス間で学習の進行ペースを合わせる必要はあるものの、個々の授業の進め方や教え方自体は、教員個人の裁量に大きく任せてもらえます。

専任の先生方は日々多忙を極めているため、非常勤講師の授業をいちいち監視・見学するようなことはなく、必要な情報共有をときおり行う程度でスムーズに対応できます。

ただし、学校独自の指導理念や設備環境(1人1台端末など)には、しっかりと順応しなければなりません。

特に選択履修科目を担当する際は、最終的にどのレベルまで生徒を到達させるかを教科内で事前に打ち合わせ、過去の実績や進め方を教わりながら授業計画を立てる必要があります。

しかし、そうした準備も決して「辛い作業」ではありません。

もともと教師になりたくて免許を取得し、自分の得意な専門分野を指導する機会をいただいているのです。培った知識や経験を存分に発揮できる場を提供してもらえることに、むしろ感謝の気持ちでいっぱいになります。

  • 「どんな課題を作成すれば生徒が興味を持ってくれるだろう?」
  • 「どうすれば授業を面白いと感じてもらえるだろう?」
  • 「自己満足に陥らず、生徒たちの将来の可能性を広げる授業とは?」

そうやって授業の構想を膨らませているときは、大変さよりも「ワクワク感」が常に勝っています。

1人1台端末を活用した授業スタイル(タブレット導入校)

タブレット学習などのICT教育が導入されている高校では、資料の配布や課題の提出はすべてアプリや配信システムを通じて行い、紙の印刷はほとんど発生しません。

こうしたデジタル環境では、資料やスライドの「見やすさ」「伝わりやすさ」を追求することが授業のクオリティを高めるポイントになります。

また、板書ノートの作成については、私は生徒に対して「きれいに書き写しなさい」と強制することはしません。

「後から自分で見返したときに、重要だと思う部分を自分で考えてメモしなさい」と指導しています。

その代わり、「メモを取っていないと解けない課題」を授業の終盤に配信し、提出を求めます。そうすることで、生徒たちは自然と集中してメモを取るようになり、自発的な学習態度が身に付いていきます。

プログラミングや情報の授業で、生徒たちの苦手意識を克服し、主体的に取り組ませる具体的な指導のコツは、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。

  • 内部リンク:[高校「情報Ⅰ」のプログラミング授業はどう教える?苦手意識を克服する3つの指導コツ](https://goodteacher1.com/happy/happy3/)

プリントを活用した授業スタイル(タブレット非導入校)

一方、まだタブレットが導入されていない学校では、プリント配布を中心とした授業設計を行います。情報科の専用ノートがないことも多いため、プリント内にワークスペースを広く確保し、グループワークや個人ワークに活用させます。

私の作成するプリントの大きな特徴は、あらかじめ「空白(もしくはメモ用の罫線)」を多く残しておくことです。

板書する女性教師

穴埋めテストのように単に言葉を当てはめる形式ではなく、単元タイトルや複雑なイラストのみをあらかじめ印刷しておき、授業中のポイント説明は「自分でしっかりと耳で聞き取り、自分の言葉で書き留める」ように指導します。

そして、授業の最後にはプリントを回収し、

  • グループワークでどのような対話が行われたか
  • 自分自身はどう考え、最終的にどんな結論に達したか

を細かくチェックします。

回収したプリントには、評価に応じた数種類の可愛いハンコを押して返却します。

ハンコの種類で評価の違いを示しておくと、生徒たちは「より高い評価のハンコが欲しい!」と、プリントの記述をさらに頑張るようになります。ちょっとした工夫ですが、生徒たちの学習意欲をくすぐるのに非常に効果的です。

あえて「空白」を多く残し、生徒自らに考えさせるこの授業スタイルは、かつて勤務したある高校の優秀な先生のやり方を真似させてもらったものです。

教師が正解をすべて先回りして教えるのではなく、「さりげないヒントを拾い上げ、生徒自身の発想とグループの力で正解にたどり着かせる力」を養うことの重要性を、実際の教育成果とともに体験しました。

しかし、もし教員自身が授業の準備不足で「私にもわからないから、教えられない」と授業を放棄してしまっては、生徒の主体性を育むどころか不信感を植え付けるだけになってしまいます。そのような避けるべき残念な教師の実例と信頼失墜の教訓については、以下の記事に詳しくまとめています。

  • 内部リンク:[嫌われる先生の特徴とは?ICT弱者・怠慢・文句ばかり…残念なエピソードから学ぶ「信頼される教師」の心得](https://goodteacher1.com/other-teachers/other-teachers1/)

【勤務体系】圧倒的な「休みの多さ」が最大級のメリット!

私が「非常勤講師になって本当に良かった!」と心から実感できる最大の理由は、何と言っても「圧倒的に休みが多いこと」です。

基本的に授業のコマ(授業時間)のみを担当するため、自分が担当する授業がない時間は、出勤する必要すらありません。

また、学校の行事期間(文化祭や体育祭の前後にある準備・片付け日)や、学校独自の家庭学習日、そして夏休みや冬休みといった長期休業期間は、「自由出勤」という名の完全な休日になります。土日祝日を除いても、驚くほど自由に使える休みが確保されているのです。

休暇

授業期間中にどれほど熱心に教材準備や指導を頑張っても、オフ期間になれば心身ともに完全にリフレッシュできる解放感が約束されています。これは、様々な業務に忙殺される専任教員や常勤講師の先生方には得られない最大の特権です。

ご存知の通り、一般の教員には授業以外にも多大な業務がのしかかっています。

生徒指導、保護者対応、部活動の顧問、校務分掌の書類作成、研究授業の準備……SNSでも、連日深夜まで続く過酷な勤務に心身をすり減らしている専任の先生方の悲痛な投稿をよく目にします。

しかし、非常勤講師にはそのようなストレス環境はほぼ皆無です。

  • 生徒指導:目の前の授業内でトラブルが発生した際はその場で対応しますが、深刻な問題は担任や学年主任へ速やかに引き継いで報告します。
  • 保護者対応:今まで一度も経験したことがありません(非常勤講師が表立ってクレーム対応等を担当することはありません)。
  • 部活動:顧問を依頼されることはありません(学校側も、授業のコマ単価以外に非常勤へ経費を支出したくないためです)。
  • 勤務時間:多くの専任の先生が朝早くから出勤されている中、特別な準備がなければ朝の打ち合わせ(朝礼)に間に合えば問題ありません。退勤時間にいたっては、授業が終わった瞬間に帰宅できるため、終礼(ホームルーム)を受ける生徒たちよりも早く校門を出ることができます。

例えば、6時間目の授業が15時半に終了する場合、実質的な勤務時間は「8時半〜15時半の7時間」程度です。

専任の先生方がその隙間時間や昼休みにも生徒対応や保護者連絡に追われ、ほとんど息をつく間もないのとは対照的に、私は昼の空き時間を自分のペースで明日の授業準備にあてることができています。

さらに、「授業がない長期休暇中(夏休みや冬休み)も、毎月一定の基本給が支給されること」は、非常勤講師の非常に手厚いメリットです。

授業時間だけで労働時間を換算すれば、実質的な時間単価は専任教員と比べてもかなり割高であると言えます。

もちろん、専任のように社会保険が手薄であったり、年2回のまとまったボーナスがなかったりするデメリットはあります。しかし、「夏休みの8月に全く授業をしていないのに、1ヶ月分の給与が保証されていること」自体が、私にとっては最大のご褒美(ボーナス)だと感じています。

定期試験の期間中などは、学校自体が午前中で終了するため、午後からプライベートなお出かけにゆっくり出かけることも容易です。

最近の勤務校では、定期試験の採点がマークシート(OCR読み取り)化されているため、手作業での採点業務もなく、さらに業務の効率化が進んでいます。

非常勤講師としての採用までの具体的な就活プロセスや、面接・模擬授業を突破するノウハウは、こちらの記事で詳しくまとめています。

  • 内部リンク:[高校「非常勤講師」の就活はどうやる?求人探しから模擬授業・面接突破のコツ](https://goodteacher1.com/salary/salary5/)

まとめ:自分のペースで、教師としての「やりがい」を大切にする

学校現場は、専任、常勤、非常勤など、多様な役割を持つ教員たちがそれぞれの持ち場で支え合うことで成り立っています。

しかし、せっかく子どもたちの未来に関わりたくて教師になったのに、過剰な業務負担で精神的・肉体的に疲れ果て、思い描くような授業ができないほど疲弊してしまうのはあまりにも本末転倒です。

もし現在の働き方に息苦しさを感じているなら、あるいはもっとのびのびと授業そのものの楽しさを追求したいなら、「非常勤講師として自分のライフペースで教壇に立ってみる」という選択を、心からおすすめします。

教師という仕事の楽しさを、自分の人生も大切にしながら味わうこと。それこそが、持続可能で幸せなキャリア形成への第一歩だと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

高校教師のお給料や勤務体系
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