【タブレット端末で授業をするということ iPad編】
私の経験談での話になりますので、それがすべてではないことを予めご了承ください。
今まで勤務してきた私立高校の8割程度、生徒一人ひとりにタブレット端末を持たせています。
タブレット端末の種類としては、大きく3つ。
iPad、ChromeBook、surface、です。
まずは、iPadの魅力と授業での活用方法、注意点などを記していきたいと思います。
iPadの魅力は、iPhoneの使用感とさほど変わらない点が大きいといえると思います。
毎年生徒にスマートフォンの機種を聞くのですが、9割超
(例:40人クラスの場合、37人がiPhone、3人がandroid くらいの割合)
と、とんでもない普及率を誇っています。
ですので、授業内でもiPhoneとiPadに若干の使い勝手の違いはあれど、基本的な操作性に関して言えば、授業内で教えることはほとんどありません。
内臓のアプリもほぼ同様に扱えるのが大きな魅力ではないでしょうか。
ただ、タブレット端末としての手軽さゆえ、生徒はすぐにスクリーンショットや、授業内容を写真撮影で満足している様子が見受けられるのは確かです。
私自身も、板書についてこれない生徒を気にして、
「時間がかかりそうなら写真をとって、あとから自分で書き写すようにしてくださいね。」
などと声をかけていました。
ただ、これが癖になってしまうと、授業の内容を書かなくてもいい、という過大解釈されてしまうことが懸念材料になりました。
基本的には、板書した内容を、タブレットに書き込む時間はしっかりとっているつもりですし、多くの生徒はそのタイミングでしっかり書いてくれていますが、一部の生徒は、もはや書かずに、写真をとって終わらせて、雑談をする時間を作ってしまっている、という事実もありました。
ですから、その対策として、
「この板書は写真撮影禁止、必ず今、書き写してください。」
と言うようにしました。
iPadは、写真を撮るときに
「カシャッ」
と音がします。
そこで、
「写真撮影禁止」
と伝えているのに、その音がしたら、当該生徒を注意します。
クラスの空気感としても、書き写す時間に制限があることを意識してもらえるようになったし、ぼーっとしていると先に進んでしまうので、それなりにメリハリのある授業時間を作れるようになります。

【タブレット端末で授業をするということ ChromeBook編】
ChromeBookは、言わずと知れたGoogleの端末です。
ログインから使用アプリはGoogleOSを使用することになります。
ワードやエクセルの互換性のある、Googleドキュメントや、スプレッドシートは、Microsoftの簡易版のような印象を持っており、特別なことを必要としない限りは、一般的な操作をするのに困ったことはありません。
Microsoft Officeソフトを使い慣れた人
(私自身も!)
にとっては、画面の見え方の違いに少し戸惑いはありますが、情報の教科として対応する分には、生徒はその違いを把握していることはほとんどないでしょうから、特に何も気にせずに使用しています。
また、GoogleDriveに保存できる仕組み自体は、今まで学校のパソコン室の、ローカルアカウントで保存させていたデータ管理が、生徒自身がリアルタイムで、自分の実習に使えることは画期的なことでもあります。
昨今の情報科では、プログラミング学習の割合が増えましたが、Google Colaboratoryが使えるので、あえてPythonアプリをインストールする必要もないのが魅力的です。
ひととおりの実習においては、ChromeBookを使用するのは、ミニコンピューターを扱っているようなものなので、大学や社会に出たときに、
「今まで学校では教わってこなかった。」
「使い方が分からない」
というようなことはほとんど起こらないのではと思っています。
ただ、デメリットを挙げるとしたら、ChromeBookを導入している高校で、端末自体のトラブルが一番多かったのが、ChromeBookだった印象です。
ChromeBookは、Chrome OSを搭載したメーカーのパソコンを使用するのですが、生徒1人1台を、各ご家庭に購入してもらう端末になるため、価格帯を抑えた機種が多く、どこのメーカーとは言いませんんが、キーボードのトラブルが非常に多く、また画面割れのトラブルも多発していたように思います。
もし高校1年から、ChromeBookを使用したとして、卒業までの3年間で一度も何のトラブルもなく過ごせた生徒は、限りなく少ないのではないかとさえ思っています。
特に情報では、タブレット端末を活用する教科でもあったので、トラブルの声を聴く機会が、もしかすると他教科よりも多いのかもしれません。
授業前後に、ほぼ1名以上が何らかのトラブルを訴え、スムーズに授業ができることのほうが少なかったように思います。
学校内でのトラブル対策として、複数台の貸し出し用タブレットが用意されていましたが、あっという間に在庫切れ、ということも見受けられました。
その際は、メーカーに故障依頼と同時に、別タブレットが届き、それを修理期間中に使用する、ということもあったようです。
ただ、破損に関しては、トラブルというより生徒自身の管理に問題があるとも言えます。
タブレット用のバック
(クッションのついているものなど)
を使用していた生徒は、あまり多く見かけませんでしたので、落下させたり、何か大きな衝撃を与えてしまった場合の、破損は自己責任という扱いになります。
生徒(のご家庭)には、タブレットの保証もありましたが、その補償内容は、上限のあるもので、なおかつ初期不良や、トラブルが故意ではないものに限った場合に限られますので、卒業までに自己負担0円で、修理や交換をしてもらった生徒は、果たしてどれくらいいたのでしょうか。
直接私自身がその状況を聞く機会はありませんが、保護者のご負担が幾分はあったのではないかと察しています。

【タブレット端末で授業をするということ Surface編】
個人的に、最も扱いやすいと感じたタブレット端末が、Surfaceです。
Microsoft社のものであることは、今まで私自身が使用してきたものと同様であることに安心感、安定感を感じるのは当然のことなのかもしれません。
タブレット端末として、Surfaceが発売されたときから、偶然にも勤務校で導入されることになり、2013年Surface2から使用してきました。
Surfaceも、上記のChromeBookと同様のトラブルが多くあったことは事実です。
しかし、タブレット端末としての操作性は、本当にミニコンピューターそのもので、使用感は、パソコン教室にあるものとほとんど変わりがないため、授業で取り扱う内容を、そのままタブレットで使用できることが大きなメリットでした。
例えば、多くの教科書には、ワードやエクセルの使い方や、画面紹介などが記載されていますが、それはSurfaceであれば、同じ画面として受け取ることができるので、余計なアドバイスは不要なのですが、これがChromeBookを使用していた場合は、
「教科書のこの部分は、みなさんの端末だと〇〇のところです。」
など別途解説が必要になるのです。
以外にこの時間が無駄なんです。
真面目な生徒や、几帳面な生徒は、その操作の違いや使い勝手を、しっかりメモするので、メモの時間を幾分待ってあげる必要があります。
たった数分の積み重ねが、他機種だと大きな差になります。
また、ChromeBookと同様に、Surfaceには、OneDriveへの保存ができるため、自分のデータをローカルまたはWEB上にできるので、課題を出したときに自分のペースで仕上げられます。
これは、iPad、ChromeBookも同様です。

【タブレット端末で授業をするということ まとめ編】
ChromeBookやSurfaceでは、iPadほどの写真撮影が多かった印象がありません。
それは、もしかすると、iPadのキーボード接続と、ChromeBookやSurfaceのキーボード接続に、若干の面倒があるからなのかもしれません。
私の知っているiPadのキーボードは、磁石式になっていて、取り外しがとてもラクです。
ChromeBookやSurfaceも、磁石式のものが多いと思いますが、接続面がiPadのそれよりも若干カチッと感があります。これは私の印象なのですが、iPadはスマートフォンのように感じるけれども、ChromeBookやSurfaceはパソコンのように感じるのです。
基本的には入力はキーボードで行う前提なので、ChromeBookやSurfaceの生徒が、キーボードを外している様子はほとんど見かけませんでしたが、iPadの生徒は、メモをする際も、キーボードではなくタッチペンを使っていたり、指でタッチパネルに書き込みをしている様子が見受けられました。
端末の特性をみて、生徒自身は自分に合った使い方を考えているんだな、と感じています。
ただ、タブレット端末を使用させる意図は、しっかりと学校側と確認する必要があります。
また出来れば他教科での使い方など、先生に確認したり生徒に確認したりして、
「情報ではいいと言われているが、他教科ではだめと言われている」
などの差異が出ないように配慮する必要があります。
反面、
「情報で、こんな使い方を学んだから、他教科でも活かしたい」
となるような扱い方や操作にかんしては、どんどん提案、発信していくべきだと思います。
そのためにも、学校側がなぜタブレット端末を導入したのか、私は必ず勤務する前に確認するようにしています。
ご購読ありがとうございました。
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