非常勤講師になれて良かった
小学生のころから教師になりたくて、大人になって、結婚して、子育てして、一度諦めかけた夢を追いかけて、今ようやく非常勤講師になれて、率直に
「非常勤講師になってよかったーーー!」
って思ってます。
もちろん、教師を目指したときは
「専任になりたい、部活の顧問がしたい」
と思っていましたが、私の場合は、私立中高で情報助手をしていたので、専任の業務を一部垣間見ることができ、
「専任って大変そう・・・ちょっと私には荷が重いかも・・・とにかく先生になれたらいいから、専任になりたい、という目標は一旦置いておこう」
と思ったのです。
結論から言うと、私の選択は間違いではなかったですね。
政府の取り組み
(文科省の質の高い教員・・・とかさ。)
を見ていても、またTwitterなどのSNSを見ていても、教師がいかに大変か、ということが誰でも見て取れますよね・・・
そこで、私が体感している非常勤講師のデメリットをお伝えします。
【デメリットその① 社会保険がない】
非常勤講師であるが故の一番大きなデメリットは、社会保険がない、ということです。
健康保険も自分で国民健康保険に加入しなければなりません。
専任は、私学共済や公立校だったら共済に加入できますよね。
保険料ってバカになりません。
前年度の収入に応じた保険料が算出されますが、働いてお給料が上がるほど、健康保険料も高くなるので、ここの負担は否めないですね。
また、健康保険だけではなく、国民年金を支払う義務があるので、毎月の負担額は結構なものになります。
専任であれば厚生年金なので、会社(学校)が半分負担してくれるじゃないですか。
それは羨ましいですね。
【デメリットその② コマ単価】
専任の給与形態は、主には経験年数や実績などで収入がアップしていく仕組みがあります。
手当も手厚く、住居手当、役職手当、残業手当、また、部活動や分掌によっても別途手当が支給されますよね。
しかしながら、非常勤講師には一切の手当はありません。
あくまでも給与はコマ単価なので、コマ単価が上がらなければ、一生変わらない給料で、しかもコマ数によって変動するのです。
コマ数が多ければ給料は上がりますが、1日最大6コマとした場合、月から金の週5日×6コマだと、最大で30コマとなり、このコマ単価が1カ月の給料の最大値となってしまうのです。
多くの高校では、専任と同等のコマ数や労働時間数を確保させてしまうと、社会保険の適用となってしまうため、1校で20コマ以上の契約をすることは稀だといえるでしょう。
つまり、必然的に2校掛け持ちして、最大30コマをする、というのが一番稼げる給料となるわけです。
私は毎年そこを目指して学校と雇用契約を結びますが、そんなにうまくいくわけではありません。
学校によっては、1日最大4コマまで、としている契約などもあるので、コマ数を増やすことって難しかったりするんです。
しかも、2校掛け持ちとなると、通勤圏内もある程度制限されると思うのです。
私は、通勤時間を1時間以内でみているので、自分の都合に合わせたコマ数とコマ単価であることを前提に、求人探しをしなければいけません。
条件に合った学校が見つかったら、それはとてもラッキーなことです。
【デメリットその③ 契約期間がある】
非常勤講師の場合は、契約期間を1年間とし、最大4回まで更新できる
(最長5年の継続勤務ができる)
ことが多いです。
しかし、5年契約が約束されているわけではなく、1年毎に業務態度や生徒とのかかわり方、学内外のトラブルなど学校側が、再契約をしたいと思ってもらえる人材でなければいけません。
一生懸命授業をし、生徒と向き合っていれば、次年度も契約してくれるだろう、は甘い考えかもしれません。
実際、私自身が経験したのは、文科省の学習指導要領の改訂によって、学校内での授業時数の見直しや、対応学年の変更などで、大幅にカリキュラムが変更になり、次年度は授業時数が減りますが、それでも継続してほしい、というものでした。
元々12コマ担当していたのが、4コマになりますが、継続してほしいと言われても、上記に示しているように、
給料=コマ数×コマ単価
になるわけですから、4コマになるくらいだったらほかの学校を探します、すみません。
ということになります。
居心地の良かった学校とも、それでお別れすることになってしまうので、非常勤講師ってやっぱり使い捨てだな、と思ってしまいます。
それでも、非常勤講師自体の受け皿は決して少なくありません。
毎年秋から冬にかけて、非常勤講師募集が始まり出すので、今よりいい条件の学校はないか、どうしても探してしまうのです。
いかがでしたか?
少しでも参考になれば幸いです。
ご購読ありがとうございました。
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