【非常勤講師の就活① 継続か、それとも・・・】
非常勤講師は、基本的に1年更新の契約です。
次年度の契約が確定していないので、毎年冬が近づくと、
「次年度も継続してくれるかな…」
とソワソワします。
また、私が受け持つ
「情報科」
は、高校3年間のうちの1年2単位のみ、という教科なので、校務編成で今年度は高1だけど、次年度は高2ね、なんてことになったら、あっさりバッサリ継続がなくなります。
また、私学であれば、その年ごとに入学生に変動があり、コマ数も増減します。
ですから、非常勤講師はいつ切られてもおかしくない、学校にとって都合のいい先生であるわけです。
人によってはリスクととらえるし、私にとっては、そんなことは重々承知の上で、それ以上のメリットを感じるから、非常勤講師はやめられないのですが…。
ただ、常に継続については心の準備をしておかなければいけません。
今までお世話になった多くの高校では、11月中に継続かどうかの打診1回目がありました。
学校側も、ある程度の想定として打診をするわけですが、先述のように校務編成で、単位履修の学年変更がある場合は、打診の時点で継続見送りの声がかかります。
そうなると、他校での非常勤講師募集を探さなくてはならないというわけです。
また、早めに打診してくれれば、お仕事探しも早くはできると思うのですが、実際のところは、そんなに早めに求人が出されるわけではありません。
どの学校も、同じタイミングで非常勤講師を継続するかどうか、教員とコマ数の想定を始めるわけですから、簡単にはいかないのが困った点です。
つまり、求人が出始めるのは早くて11月だけど、12月以降に活発に求人が増えるという印象です。
新年度ギリギリまで、就業先が決まらないのは不安なので、できるだけ早めに決め切りたいと考えるのですが、年内に決められる可能性は今のところ五分五分といったところでしょうか。
2月くらいまで決まらない時もあれば、11月中に決まるときもあったり、私ではなくほかの非常勤講師の話ですが、3月末に決まった、なんてこともザラにあるみたいです。
【非常勤講師の就活② 求人】
私が今までやってきた非常勤講師の求人ですが、大きく2パターンかな、と思います。
1つ目は、教員派遣に登録すること。
2つ目は、WEBサイトを活用すること。
まず、1つ目の教員派遣というのは、その名の通り、教員を専門とする派遣会社のことです。
派遣会社からの求人案件は、学校が提示している条件で、どの会社に登録していても同じ条件で提案されます。
ただ、派遣会社によって求人として挙がってくるタイミングが違うので、いい条件の案件があった場合は、いち早くその情報を入手しなければ、他の人に決まってしまう可能性があります。
それまで繋がりのあった派遣会社なら、個別に電話などで連絡してくれますし、安心かもしれませんね。
営業担当者の対応力で、求人の出ている高校に一生懸命自分を推してくれる場合ももちろんあります。
派遣会社もその学校と繋がれれば、今後の案件の優位性なども関係があるのではないかと思います。
事前の登録状況や、条件などの見直しも年度ごとにやってくれる派遣会社が多いように感じますので、個人的には、教員派遣ってとても頼もしいな、思っています。
ただ、以前紹介された高校で、聞いていた条件が異なったこともありましたので、よくよく確認しておく必要があります。
また、派遣会社の担当者は、学校の環境をよく知っておられる場合があり、求人で表現されている以上に、詳細な情報提供をいただけることもあります。
その場合は、応募するか、見送るかの選択がしやすいので、情報は多ければ多いほうがいいですね。
また、派遣会社から紹介された場合でも、学校の直接雇用で契約することもあります。
その場合、派遣会社とは、私と学校の橋渡しをしてくれるだけなので、契約ごとに関しては、すべて派遣を介さず直接学校とやり取りが行われます。
なんだかんだで、実は私は、派遣会社から紹介してもらって、学校の直接雇用で非常勤講師をしていることのほうが圧倒的に多いです。
もちろん同じ派遣会社から、派遣社員として雇用されている非常勤講師もおられます。
その先生から聞いたのは、派遣会社に雇用されている場合は、勤務曜日、時間が固定だから、例えば定期試験で午前中で勤務が終わった場合でも、通常勤務時間まで勤務しなければいけないとのこと。
せっかく午前中に試験監督業務が終わっても、退勤できないの?
って思いました。
派遣会社の問題なのか、派遣会社と学校側の契約の問題なのかは知り得ませんが。
とはいえ、学校直接雇用でも、非常勤講師にみっちり勤務させることはあるので、何とも言えませんね。
【非常勤講師の就活③ 求人サイトのご案内】
■株式会社イスト
■株式会社エデュケーショナルネットワーク(E-staff)
■教員人材センター
■株式会社サクシード
■アイ・メディカ株式会社(アイ・ティーチャー)
2つ目の、WEBサイトで求人募集を調べる、という手段ですが、これは様々なサイトがあるので、お好みで、ということになるのかもしれません。
私がよく調べていたサイトは、以下です。
■一般財団法人 日本私学教育研究所
■教員採用.jp
都道府県別、教科別、雇用形態別で検索できるので、非常勤講師に限らず求人をまとめて調べることができます。
また、日本私学教育研究所は、求人を出している学校URLがリンクされているので、求人情報と一緒に、学校の教育方針や、雰囲気、部活動、行事予定、カリキュラムなどを読み取れます。
自分に合っているかどうかなど、確認できるのかな、と思いますね。
ただ、当然ですが、応募期間や条件を熟読したら、即行動しなければ、あっという間に期間が過ぎている、なんてこともあります。
履歴書だけではなく、成績証明書や卒業証明書、教員免許状のコピーを同封するなど、提出物がありますので、応募時には準備が整っていることが何よりも大事になります。
大学に成績証明書や卒業証明書の発行をしてもらうには、数日から数週間かかる場合もありますので、必ず事前に下準備をしておきましょう。
派遣会社からの紹介の場合は、これら提出物が、採用後の事後提出でも良い場合があります。
いずれにせよ、準備しておくに越したことはないということです。
【非常勤講師の就活④ スキル試験と面接】
求人に応募すると、書類選考があります。
書類選考で一次審査に進めることになったら、模擬授業や学科試験など、教員としてのスキルを試されます。
学科試験は、一般常識と、教科別の試験が多いように思います。
学校によっては小論文もあり、その場でテーマを言われて論述することもありました。
これらの情報は採用要件に記載があるので、小論文がない学校がいいな、など思うのなら、その学校の応募はしないことです。
また、スキル試験と模擬試験が別日に設定されている学校もあるので、審査が通るたびに学校に試験を受けに行くこともあります。
なるべくなら、スキル試験と模擬授業が一度に実施されると助かりますよね。
平日の昼間とか無理難題の時間指定する学校もあるので、勤務することになった場合の通勤経路と通勤時間は、この時から想定しておくべきでしょう。
模擬授業の内容は事前に通知がきます(約1週間前という印象が多いかな)。
模擬授業をすることになった場合は、模擬授業用の準備をします。
経験上ではありますが、20分程度を想定されている模擬授業が多いかな。
さすがに50分まるごと、というのはないですね。
ただし、学校から提示された単元の中で、50分授業の中の20分という難しさは十分にあります。
単元も数回に分けて授業をするわけですし、具体的にコレという授業をしてください、というのは珍しい気がします。
直近の模擬授業の面接は、Pythonの模擬授業をお願いします、というものでした。
Pythonの導入部分で、生徒の気持ちをつかみに行く授業を展開すればいいのか、がっつりプログラムをするのか、アルゴリズムをするのか、何通りも考えられる中で、テーマを絞って20分でまとめるわけです。
このPythonに関して言えば、学校によって実行環境が異なると思ったので、実践での授業は避けて、模擬授業の展開を検討しました。
模擬授業の多くは、生徒に興味を持たせられるか、生徒が前向きに取り組んでくれるか、授業展開がスムーズにできているか、などではないかと想像していますが、いざ管理職や他教員の前で授業するのは難しいし、緊張もします。
模擬授業で、PCを使用する想定がある場合は、パワーポイントと授業プリントの準備もしていきます。
そして、教員と生徒の一人二役を演じながら授業を展開させます。
時間の制約があるので、盛り込みすぎない程度にしっかり授業をする、という感じです。
模擬授業のあと、別日なのか、同日なのか、管理職面談があります。
この管理職面談でほぼ採用か不採用かが決まります。
履歴書からの経歴を細かく質問されることは想定しておくといいです。
どの学校に対しても、自分の信念や、採用された場合に、どんな授業をしたいか、熱意を伝えられるといいと思います。
一見マイナスに見られる経歴であったとしても、そこに自信をもって説明できるのであれば、堂々とアピールするといいでしょう。
私はそうして、採用を勝ち取ってきました。
ご購読ありがとうございました。
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