私が先生になるまでの道のり【教室長編】

パソコン作業をする女性
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【PCインストラクターとして学んだ人間関係の築き方】

パソコン教室でインストラクターをしながら、念願の

「先生」

と呼んでもらえる喜びで充実した日々を過ごしていたのですが、民間の教室ですから売上はどうしても付き物です。

受講生からの受講料が運営費諸々になるわけですから、赤字経営していては教室がなくなってしまいます。

インストラクターをしながらも、当然新規顧客は獲得しなければいけない。

受講生に色んなことをアドバイスしたり教えたりすることは得意中の得意になっていったので問題なかったのですが、肝心要の入会対応にはひと苦労しました。

入会を検討している方の多くは、パソコン操作に非常に不安を感じているので、いくら

「大丈夫ですよ、安心してください」

と言っても、入会に踏ん切りがつかない人がいます。

そこで入会のスペシャリストに相談してみたところ

「人は、自分に似た人に共感を覚えるんだよ」

と教えてくれたのです。

例えるとゆっくり話をする人にはゆっくり説明するし、理論的で計算的な人には具体的な道筋とゴールに向かうためのステップを説明します。

不安で一歩を踏み出せない人には

「誰だって初めてのことは不安ですよね。

そのお気持ちわかります。

私もそうでしたよ。

でもね、教室の様子をご覧ください。

年齢も幅広く、みなさんがあなたと同じ不安な気持ちからスタートされて人ばかりなんです。

でもみなさん楽しそうに触ってらっしゃるでしょう。

これが触れる人と触れない人がいたら、パソコン操作も向き不向きがあると言わざるを得ないですが、今は誰でも触れるようになったんです。

だから、絶対に大丈夫です。

私を信じてください。」

と言い切ります。

だって本当に挫折した受講生はいらっしゃらないんですもの。

たったの一人もです。

必ず触って楽しいものだと感じていただける自信があるんです。

そうして私は常に対面する人に対して興味を持つことだけではなく、共感することも学びました。

それからは入会対応もとてもうまくできて、私が教室長になった店舗では、教室売り上げが全店舗のTOP5にまで伸ばすことができました。

また新人インストラクターの研修教室として地位を確立するまでに至りました。

【内部コミュニケーション】

とはいえ私一人の力では、パソコン教室を軌道に乗せることはおろか、売上アップもままならなかったでしょう。

確実に言えることは、教室インストラクターが同じ方向を向いて、一緒に動いてきたから成功したんだ、ということです。

私が初めてパソコン教室の教室長に任命されたときは、別のインストラクターが教室長をされていて、その方の異動がきっかけで後任として就任しました。

当時の教室は少し停滞していて、活気もそれほど感じられず受講生もさほど多くなかったため、経営面では厳しい教室でした。

しかし前任者の教室づくりは十分に定着しており、突然きたよそ者には従うものか!

くらいの圧がありました。

しかし会社から任命を受けて教室長に就任したからには、やるべきことをやらないと先がないことは予測できたので、私はまず教室インストラクターのみなさんと常にミーティングをし、コミュニケーションの時間をつくるようにしました。

最初は本音なんて聞くことがなかったですが、ミーティングを続けていくと、全員が

「もっと教室を盛り上げたい、活気のある教室にしたい、本社からおしりをたたかれるのはいやだ」

という気持ちを持っていたことが分かったのです。

じゃあ現状を変えてみませんか?

一度やってみませんか?

うまくいかなかったら、やり直せばいいじゃない!

と言って、身近にできる改革を始めていったのです。

するとどうでしょう。

教室のインストラクターのみなさんは、自ら教室を良くしたいという思いで行動するので、そんな思いがうまくいかないはずがないんです。

(もし、突拍子もないことをしだそうものなら、私が止めに入っていたと思いますが、そんなトラブルは一切ありませんでした。)

教室のレイアウトを変えPOPを変え、雰囲気が明るくなりインストラクター自身も明るくなり、より自信をもって受講生対応ができるようになっていったのです。

そして私からも、いくつか成功体験から得られたアドバイスをすることで、どんどん受講生が増えていき、下から数えたほうが早かった教室ランキングも、上から数えたほうが早い教室へと生まれ変わったのです。

じっくり人と向き合って本音が聞き出して、その向かう先に夢があったら一緒に実現できるんだ、ということを私は学びました。

そしてその力は時に想像を超えたものとなり、誰も予測できなかった域に達することもあるんです。

衰退していた教室を復活させるのに半年ほどかかり、軌道に乗せるのに1年弱かかったと思いますが、地道な行動が裏切らないんです。

この地道作戦は大いに私自身の成功体験になりました。

私がいま高校教師という職業を自信をもって出来ているのは、この成功体験のおかげかもしれません。

【共感力を身につけた】

実はこうしたミーティングにおいても、知らず知らずのうちに共感しあったことによって、チームの結束力がより強固になり

「やってみよう精神」

にストップをかける人がいないので

(だって教室長の私が一番やってみよう精神の持ち主なんだもん)

どんどん新しいことに迷わず飛び込める勇気が生まれ、成功することによって周囲も認める人気教室になったのではないかと思うのです。

これは現在高校で生徒と向き合っているときに自分自身が感じることなんですが、

生徒の言うことをすべて否定しない=共感していると感じさせる

ことなのかもしれないです。

もちろん共感の先に言いたいこと、本音の部分が必ずあると思うので、それが聞き出せるまでは時間がかかるものなのかもしれませんが、人間だれしも共感してもらえることの安心感ってあると思うんです。

頭ごなしに否定する人に、自分の内なる気持ちを伝える気になりますか?

あなたの気持ち、よくわかるよ。

と寄り添ってあげたら子どもたちはどれだけ安心することでしょう。

安心しているかどうかを生徒本人に確認したことはありませんが、少なくとも私は素直に共感しているのです。

嘘はないんです。

それだけは伝わっていると思うのです。

そうやって自分自身を信じてやってきているんです。

うん。

私も誰かに共感されたいな…

なんて。

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