私が先生になるまでの道のり【高校助手編】

眼鏡女教師
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【初めての高校勤務】

パソコン教室でのインストラクター業も板についてきて、教室運営も軌道に乗り、活気のある日々を過ごしていたのですが、何となく心の中のモヤをずっと感じていました。

それは「先生」のようで「先生」ではない、ということでした。

小さいころから将来の夢は

「学校の先生」

と思い続け、一時は受験もし教師への道を歩んでいこうとしていたのですが、双子を妊娠出産し日々の生活に追われ、夢は夢のままになっていることに漠然と自分自身にがっかりしていたのかもしれません。

dream

そんな中、転機って本当におとずれるんですね。

(いやー、まじめにやってきて良かったなぁ。)

たまたま求人を見ていたら

(この時、インストラクターとしてもやりがいは十分に感じていたんですが、とにかく休みなく働き続けていたので小休止したいな、とも思っていて)

地元の私立高校の情報助手の求人が出ていたのです。

その求人を見た瞬間に

『ビビビッ』

ときて、即応募しました。

この求人は派遣だったので派遣会社に登録に行き、まず派遣会社の社内選考にかけられたのですが、結果…落選。

これ相当ショックでした。

普段なら

「ご縁がなかったんだな」

ですんなり受け止められるのですが、この求人に関してはどうしてもそう思えなくて。

とはいえ、諦めるしかないじゃないですか、普通。

ところがです!

同じ求人がしばらくしてまた出てきたんです。

違う派遣会社から笑。

もう、やるしかないんです。

最初の落選から、ずっと胸に引っかかってたんです。

この仕事、やりたい!

って心から願ってたんです。

同じ求人を見つけるなんて、奇跡としか言いようがないじゃない!

私は再度鼻息荒く別の派遣会社に登録をしに行き、社内選考を通過し、見事私立高校への面接にこぎつけ、無事採用を勝ち取ったのです。

(パチパチ・・・www)

こんなこと、あるんですね。

最初に求人を見つけてから、おそらく1カ月くらい経過していたと思うのですが、神様は私に微笑んでくれました。

とはいえ、高校の情報って何をするの?

っていうところからのスタートです。

実際私が高校生の時は情報の授業は存在していませんでしたし、高校生がどんなことを学んでいるのかなんて知りえなかったです。

もちろんパソコン教室に通って来られている受講生はいましたが、みんな目標は資格取得だったりするので、高校の情報ってどんな勉強するの?

なんて聞く機会はほとんどありませんでした。

ちなみにこの記事を書いている現時点でも、情報科は3年間の高校生活の中で1年間のみ履修する科目

(何学年でそれを履修するかは学校のカリキュラム次第)

なので、質問したところで

「よく分からない」

が大半の返答になるでしょう。

(悲しい…)

しかも業務内容は

「助手」

ですから、どんな仕事が助手の仕事なのかもわかりません。

しかしながら、私の人生で初めての高校勤務がここからスタートすることになりました。

【やっぱり先生になりたい!】

私がお世話になった私立高校では、当時の情報科はプログラミングに力を入れていました。

HTMLをタグから入力させて個人ホームページを作成するのですが、挿絵にするGIFファイルなども1からオリジナルでデザインさせるなど、こだわりの感じる授業内容でした。

HTML

当時の私はHTMLをタグから作成した経験はなかったのですが、助手の仕事は高校生のPCサポートだったので、高校生に教える以上のことができるように猛勉強して、ある程度の質問や、やりたいことが出来るようにアドバイスとして対応できるようにしました。

またホームページ作成が終わると、選択科目で情報を履修した生徒にはC言語を学習させていたので、大学で学んだテキストを読み返し、また予習復習もしっかり行い、こちらも生徒のサポートができるように準備を整ていました。

基本的には1クラス40名弱の生徒を学校内のPCルームで授業を行うので、PCに慣れていない生徒やついていけない生徒が必ず数名います。

そんな生徒のサポートをメインとして情報助手として業務をこなします。

この時に教室前方では教科の先生が授業をし、助手である私は教室後方から生徒の様子を見守るわけですが、本心から

「高校って最高!高校って楽しい!そして、教えるって最高!私、高校の先生になりたい!」

って思っていました。

現場のリアルを目の当たりにして、私の夢への思いが再燃したのです。

【家事・育児・仕事・学業の両立】

ちょうど個人的な事情ではありますが、離婚をし二人の子どもを一人で育てないといけない状況でもあったので、もし教師を目指すならラストチャンスだし、子どもたちにも家のことも少し協力してもらわないといけないかもしれません。

子どもはその時中学1年生だったので、ある程度自分のことは自分でできるようになっていたし、私が

「先生になりたかった」

という話もしたことがあったので、私がもう一度先生になることを目指して頑張ってみようと思うことを伝えたところ、応援するからがんばってね、という言葉が返ってきました。

その言葉で背中を押され、私は情報科の教員免許が取得できる通信教育大学の入学を果たします。

この時20歳で1年だけ通った大学で履修した単位が認められ、最短3年の単位履修で学位が取得できることになり、さらに教員免許に必要な単位をプラスαで履修することになりました。

学費はもちろん自分で払わないといけません。

コツコツ貯めたへそくりで支払いを済ませたことで、俄然やる気が沸き起こります。

シングルマザーにとって大きな出費ほど怖いものはありません。

これから何にどれだけお金がかかるか想像できないけど、今このお金を1円たりとも無駄にするわけにはいかない!

絶対に最短3年で教員免許を取得して、大学卒業してやるーー!

と自分に言い聞かせました。

ただ、

自分の夢を追いかける=家のことは手抜きをしていい

と言うわけではありません。

自分でいうのも何ですが、こと料理に関しては子どもが双子で小さかったこともあり、できる限り食材を吟味し手作りで食べさせてあげる。

外食やおやつお菓子はなるべく自然に近いものを選んで…

という具合に、冷凍食品や総菜はそれまで一切買って提供したことがないくらいでした。

中学校は給食ではなく、お弁当を持っていくことになりましたが、それでも寝る前にお弁当の材料を仕込み、朝早く起きて1から唐揚げやエビフライを揚げたり、栄養バランスも考え緑黄色野菜をきちんと取り込んだこだわり弁当を毎朝作りました。

私が先生を目指すために再度大学の勉強をすることになっても、それは私が追いかけたい夢の道なので、今までやってきたことをやらなくするのは違うと思っていました。

できる限り家事・育児と、仕事・教師になるための学業を両立させようと誓いました。

一番大変だったのは、学業、つまり大学の勉強をする時間を確保することでした。

平日の月~金は高校で助手の仕事を8:30~16:30までします。

子どもたちが学校に行く時間と、私が出勤する時間があるので7:00までにお弁当を作ります。

子どもたちには週の半分くらいは、作り置きのおかずを用意して、晩ごはんは自分たちで食べてもらうことにしました。

私は仕事が終わったら、勤務校近くのコメダ珈琲にノートパソコンを持ち込んで、レポートを書いたり課題図書を読んで勉強する時間を作りました。

カフェで勉強

1杯500円程度の珈琲で5時間くらいは店内滞在させてもらうことが多かったです・・・

(売上貢献しないどころか、席から離れない迷惑な客だったかもしれません。ごめんなさい。)

そうして帰宅してから次の日のお弁当の仕込みと晩ごはんの準備をして、残りの家事を済ませて就寝・・・

という生活をすることになりました。

子どもたちからは特に文句を言われることもありませんでした。

双子なので話し相手、遊び相手がいるから、そこは助かったな。

大学では半期ごとに履修できる単位数に上限があります。

私は常にその上限をこなしていかなければ最短卒業ができない状況でした。

つまりMAX履修、ひとつも単位は落とせないという3年間崖っぷちに立たされた状況での学業でした。

だから本当に休みがないとはこのことです。

定められた期間にレポートを提出するのですが、履修科目が多いのでレポートをひとつ仕上げるのも本当に大変です。

書籍を読破したくらいでは合格がもらえるレポートは書けません。

とにかく読んで調べてノートに書いて、復習して、の繰り返しです。

また半期に1度の試験はドキドキで、課目によっては小論文形式だし、課目によっては高校生の時にやったような試験問題が出題されるし、ジャンルも幅広かったので、毎回気が気ではなかったです。

ただ楽しかった経験もしました。

大学で履修していた基礎数学では、因数分解など中学生でやってきた内容などもあったので、その時は問題用紙を3枚準備して、双子と私で同じ問題を解いて、3人で丸付けをしあう、なんてこともありました。

え?

私はいつも満点でしたよ、多分・・・w

娘の採点をするって楽しいですよ。

娘に採点されるのも面白かったです。

このときばかりは、子どもたちも少しはママのこと見直してくれたのかなー?

なんて思ったりしますが笑

とまぁ、超ハードで崖っぷち生活を私は何とか3年間続け、たったの1つも単位を落とすことなく、無事に学位と教員免許を取得するに至るわけです。

この経験だけは、二度とごめんだ、と思えるくらいにしんどかったです。

高校情報助手時代の、生徒とのおもしろエピソードは、またの機会に。

ご購読ありがとうございました。

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