高校の情報科の生徒たちとのお別れ、生徒たちへ贈る言葉

卒業式と生徒とのお別れ
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【生徒たちへ贈る言葉】

教員をしていると、毎年何百人という生徒に出会い、そして別れがあります。

私は、常日頃から生徒たちには心の在り方を伝えたいと思っています。

この記事を読んでくださっている貴方にも、ご自身の信念があると思います。

私の信念は、

  1. 素直であること
  2. プラス思考であること
  3. 勉強(練習)熱心であること

の3つです。

この3つがセットで信念です。

これは、私が高校2年生の時にお世話になった先生からいただいた言葉です。

この言葉に出会ったのは、当時吹奏楽部の指導者だった先生が、私たち生徒に対して教えてくれた時でした。

その当時は、こんな言葉、いたって当たり前のようにも聞こえたし、特別な言葉だとも思いませんでした。

ただ、先生の指導、指揮にはいつも心躍らさる感覚があり、先生の指揮棒から生まれる音楽は、キラキラしていたんです。

そんな先生がいう言葉だから、(ま、言うこと聞いてみようか)、という感覚でした。

  1.  素直であること

人に言われたことは、まず聞く。

アドバイスがあったら実行してみる。試してみる。

素直な気持ちで信じてみる。

  1. プラス思考であること

困難なことがあっても、その先にはきっと明るい未来が待っている。

神様は、その人に乗り越えられる試練しか与えない。

きっと私はできる。前向きに考え、行動する。

  1. 勉強(練習)熱心であること

最初から何でもできる人はいない。

勉強(練習)をしっかりすれば、結果はついてくる。

いやいやするのではなく、素直に、前向きな気持ちで勉強(練習)しよう。

黒板を指さす女の先生

当時は、自分の演奏力が上がるためのステップだと思って、この言葉を受け止め、取り組んできたのですが、私の高校生活に大きな充実感を与えてくれました。

失敗しても、多少落ち込むことはあっても、前向きに考えられるように意識するようになったし、苦手な教科も、苦手意識をなるべく無くして、素直に勉強してみようと思って勉強も頑張れました。

伸び悩んでいた成績もぐんぐん上がり、結果も出すことができました。そして、ハッと気づくのです。この言葉は、魔法の言葉だと。

自己暗示に近いかもしれませんが、3つの言葉をいつも意識すると、なぜか自分の心が豊かになっていくようでした。

素直に人と接すると、相手も私に不信感を抱かなくなります。

プラス思考でいると、批判することがなくなり、どうすれば問題が解決できるのかを考えるようになります。

勉強を一生懸命がんばると、今まで知らなかった世界を知ることができます。

そうして、少しずつこの言葉とともに成長した私自身にとって、人格形成に大きな影響があったと言わざるを得ません。

そうやって、身に着けた信念は、私自身が見本となっているので、贈る言葉としていつも伝えています。

情報という教科は、高校3か年の2単位のみのため、1年間の授業以外で生徒とかかわることがありません。

ですから、私の贈る言葉も、大して生徒には響いてないかもしれません。

それでも、1人でも心に留めてくれて、意識してくれたらうれしい。

ただただ、そう思います。

生徒たちの卒業とお別れ

【卒業する生徒からのサプライズ】

非常勤講師なんて、学校とのかかわりも然程深くはないし、生徒とのかかわりも授業のみ、ということは往々にしてあると思います。

ただ、私は遅咲きの教師ですし、ベテランの先生には適わなくても、私らしさや、私だから伝えられる伝え方もあると思って、今でも必死で授業に向き合っています。

それが正解かどうかはわかりませんが、私の目標は、

「苦手だと思っていても、やってみたら意外に面白いかも」

と思わせられること、です。

どんな教科も好き嫌いや苦手意識はあると思うのですが、せめて自分が受け持つ教科と生徒には、できるだけ1年後、

「先生、情報楽しかったよ」

って思ってもらいたい。

そのために、1年間どうしたら楽しんでもらえるか、楽しみながら理解を深めてもらえるか、にいつも頭をフル回転させています。

そんな私の取り組みが功を奏したのか、今まで勤務してきた学校で、

「不登校の生徒が『情報だけは出席する!先生の授業が面白いし、次の授業も出席するって約束したから、僕は学校に行く。』と言うんです。」

と担任の先生から、とてもうれしそうに報告されたことがあります。

私は、いつも出席している生徒が、そんな風に言ってくれていたなんて知りませんでした。

そして、その生徒が、私の授業を楽しそうに受けてくれて、その様子がクラス全体の雰囲気もよくさせ、生徒自身の居心地もどんどん良くなっていったのです。

たった2時間の授業を、

「いかに楽しんでもらえるか」

ということに一生懸命に、試行錯誤しながらやってきたことが、生徒に伝わったんだと思いました。

ピースする女子生徒

そして、そのクラスでの最終授業日に、寄せ書きのプレゼントをしてもらったのです。

担任の先生いわく、生徒たちから、私にサプライズをしたいから、先生も協力してセッティングしてほしい、と依頼されたんだそうです。

いつも通りに教室にいくと、机や椅子が後ろの方にまとめられていて、大きなスペースの中で、私を生徒が囲んでサプライズをしてくれたのです。

何が起こっているのかわからず、立ち尽くしてしまったのですが、1年間の集大成を感じた瞬間でもありました。

そして、私はその時に、名刺サイズのカードに、私の信念の3つの言葉を印刷したメッセージカードを用意していました。

生徒の名前は、手書きにして。

果たしてカードを今でも持ってくれている生徒はいるのでしょうか。

ほんの少しだけ期待しつつ、生徒ひとりひとりが、自分らしく、自分の人生を歩んでくれていると信じています。

ご購読ありがとうございました。

先生になって良かったこと
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